照明のあゆみ(8)

電球の誕生

19世紀の初頭にアーク灯と呼ばれる、電気を使った照明が発明されましたが、これは今の電球とは性格を異にしていて、あまりの強烈な光なため、家庭では使うことが出来ず、公共の場を照らすような場合しか使用できませんでした。この項でも、ですからこのアーク灯が存在したということだけで終わりにします。

さて、やっと登場したのが「電球(白熱電球)」です。

真空のなかで炭素フィラメントに電気を流すと、結構長い時間発光し続けることが確認されていましたが、それをガラス球のなかに入れて適切な炭素フィラメントを採用したことで、実用的な白熱電球が完成したのです。

白熱電球を完成させ実用化したのはエジソン、ということは皆さんご存知でしょうが、もうひとり、イギリスのスワンという人も同じ時期に白熱電球の完成に向けて追い込みをかけていました。そのなかで、エジソンが先に実用化にこぎつけたのは、フィラメントに日本・京都の竹を炭化させたものを使用したことによるのです。

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エジソンはその後ジェネラル・エレクトリック社(GE)を設立し、炭素フィラメントからさらに進んでタングステンフィラメントを使って世界中に電球を売って回りました。日本で使われている電球もすべてこの系統です。

詳しくは別の項で述べる予定ですが、このエジソンの実用化した電球の型式はかならず最初にE(エジソン)がつき、くるくる回しながら着脱するタイプです。これに対して、スワンの作った電球は押し込んでひねりながら着脱するタイプで、銃剣の剣(Bayonet)を着脱するのと似ていることからこれをバイオネット式と言い、型式はBから始まります。
西洋アンティークの世界ではこのBタイプの電球はむしろ一般的で、これを「スワン球」と呼ぶ人もいます。

ともかく、この白熱電球の実用化により、照明の世界は一気に変化していくことになるのです。20世紀にあと十年とすこし、というタイミングでした。
by concordia-light | 2008-08-23 16:44 | 照明と灯かりの歩み
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