照明のあゆみ(1)

ロウソクと灯油ランプの時代-その1

人工照明の起源は「火」です。火の三大機能が「煮炊き」「暖房」そして「照明」であったことは前に述べました。
日没後に人間が取り囲むようにして集まった火と、照らされる顔と顔。次に人はその薪の中から一本を取り出して灯りが必要な場所に持ち歩くようになりました。たいまつの始まりです。そのうち、経験から樹脂の含有量の多い薪がたいまつとして選ばれ、また一部を削って持ちやすくしたりしました。

次に生まれたのがロウソクと灯油ランプです。
すでに紀元前にはロウソクが使われていたらしく、ロウソクがあるならばその前身の灯油ランプ(油に灯芯をつけて燃やすタイプ)も当然あったであろうと想像できます。
灯油は広範にわたる種類の植物油、動物油を使用したであろうし、ロウソクには蜜蝋からのロウソク、松脂からのロウソクなどがあったようです。

そしてこの時代は実に延々と続き、基本的にはなんと19世紀になってガス灯が発明されるまで「照明」の主役として活躍するのです。

では、たいまつの火からロウソクの火/灯油ランプの火に変わったとき、そこには何がおこったのでしょうか。

自然の木を燃やすとき、その火はときに音を立てときに破裂もし、火の粉は飛ぶし、コントロールをするには甚だ不便な代物でした。それに引き換え、ロウソクやランプの火は静まり返った、コントロールが比較的容易なものとなり、やっと「文化」の一要素としてみとめられる存在となったわけです。たいまつと違って、燃料がなくなってもその台や灯器が消えることはなく、燃料を入れ替えるだけでまた灯りがともるようになりました。

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            ジョルジュ・ド・ラトゥール「夜を徹するマグダラのマリア」(ルーブル美術館)

灯芯をながめながら過ごす時間など、現代ではすっかり姿を消しました。いまではそれを「贅沢」な時間と言っても良いくらいです。停電のときにもロウソクを使うことなどまれで、でも代わりにクリスマス時期に登場したり、最近はフレグランス効果のあるロウソクの使い方などが広まってきつつあるかな、などと感じています。


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by concordia-light | 2008-02-09 18:05 | 照明と灯かりの歩み
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